台湾を10倍楽しむための最新情報誌!!
2018.12.24
台北アリーナ・小巨蛋の裏手に当たる八徳路×延吉街の角、ローカルなエリアに佇むレストラン「BANCO」は、昼も夜も台北に住む地元民も欧米人で賑わっています。
マヨルカタイルを敷いた歩道からガラスのドアを押し開けると、イタリアから取り寄せたピザ焼き窯が目に飛び込んできます。
気取らないのに、特別な日にも食べたくなるイタリアン。 こちらのお店では、台湾食材を代表する「カラスミ」や台湾産の野菜をふんだんに使ったピザとパスタが食べられるんです。
見てください、この厚みのあるふわふわのピザ!
生地はモチモチ、焼き目はカリカリ、これは本場・イタリアから取り寄せた専用のピザ焼き窯のなせる業。 この焼き窯、イタリアの有名職人ステファノ氏の手によるもので、船便で2カ月をかけ運び込んだのだとか。
この窯を操るのは、日本人で唯一「世界ナポリピザ大使」の称号を持つ牧島氏に学んだシェフ陣。
中でも小柄な女性ながら実は台湾チャンピオンの称号を持つピザ職人・ニンさんは、ナポリで毎年行われるピザのコンテスト「CHAMPIONATO MONPIALE DELLA PIZZA」の2018年6月に開催された第17回大会にて4位入賞(!)という功績を修めた人物なのです。
このイベント、コンテストのほかにもいわゆる「ピザ・フェスティバル」が開かれ、ピザの屋台がナポリの海岸線沿い約2kmに立ち並ぶのだそう。毎年イタリア国内はもちろん、ヨーロッパ中、世界中から4万人以上が集まる人気のイベントとなっています。
ピザ発祥の地・本場ナポリ仕込みの厚いパンタイプのピザ。
イタリアから輸入した小麦粉を店内で練り上げ、1日寝かせ十分に発酵させます。 ニンさんがひとたびその生地を手にすると、目の回るような速さでピザに仕上がってゆく…。窯の中は450度、長いパーレでピザを運び入れ、数回取り出し向きを変えたらあっという間に焼きあがります。
人気メニューはクラシックな「マルゲリータ」(190元)に「生ハムとルッコラ」(390元)。しっとりモチモチの食感にボリューミーな具材、ひと口かじって、あまりのおいしさにハッとしてしまいます!
とっても種類豊富なピザメニュー。
たっぷりトマトソースの「マルゲリータ」に「マリナーラ」、モッツァレラチーズとホウレンソウ、ベーコンに半熟卵を乗せた「ピザ・フィオレンティーナ」、ホワイトソースの「サラミ・プロシュート・モッツァレラチーズ」などなど、240~290元とリーズナブルなのもうれしい!
店内には、スタッフ5人の「APN(ナポリピッツァ職人協会)」公認証書が飾られ「これこそ本物のイタリアピザ」と証明しています。
シェフおすすめの「ルッコラと生ハム」、「ポテト&チーズ ジェノベーゼソース」は390元。
ルッコラもポテトも、とにかく台湾の野菜は味が濃くておいしいんです。
生パスタも、台湾や日本でもなかなか出会えない代物。
こちらもイタリア直輸入のデュラム・セモリナ粉から生地を作り、日本製の製麺機でスパゲティに仕上げています。 生パスタの最大の特徴はその表面がざらざらと粗いところ。つるつるした乾麺のほうが美しく見られがちですが、実はこのざらざら感がソースをしっかり絡めとり、最後のひと口までおいしくいただける秘訣なのだそう。…確かに!と頷けてしまいます。
できたての生パスタ…うーん、おいしそう!
黄色味の強い見た目からも、卵をふんだんにつかっているとわかります。
デザートはコーヒーとセットで110元。 ニンジン100%の「キャロットケーキ」は、「え~ニンジン!?」と思うことなかれ。 ニンジンの臭みはまったくしない、でもシャリシャリした食感が楽しいこのケーキ、1970年代に欧米で流行して以来、長きに渡り愛されてきたヘルシースイーツなんです。
ほろ苦いカラメルが大人の味を引き立てる「クレームブリュレ」
クルミを潰して砂糖と卵を混ぜただけの素朴な「ウォルナッツ・クッキー」。 スイーツ類も香料や添加物は一切不使用なのがうれしいですね。
ラム酒がたっぷり含んだ「ババ」はナポリっ子にとっておなじみのローカルスイーツ。 ふわふわのブリオッシュに香り高いラム酒を染み込ませ、できたての生クリームを添えて。 フランスでは「サバラン」の名で親しまれています。
サラダからメイン、デザートまで、手が込んだものばかりなのにカジュアルな雰囲気。 サービスも出過ぎず臆さず、さりげない気遣いがどこまでも居心地よく過ごせるお店です。
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