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【特集】夏の終わりに滑り込み! 台湾かき氷10選

①辛發亭

 

創業50年(!)と、老舗中の老舗店。士林夜市の中にあるため、夜市でちょっとずつ食べ歩きをした〆に入店する人が多く、最も混み合うのは夜も更けてからという。

氷を牛乳で作る、いわゆる〝雪片〟の技術は秘伝で、オーナー以外スタッフも知らないのだとか。その名の通りひとひらの雪が繋がった帯状の氷は、口の中でほどけても水とミルクに分かれることなく最後までその滑らかさを楽しめる。なるほど秘伝か、と思わず頷いてしまう。

先払い制で、席に着いたらオーダーとともに料金を支払う。マンゴーは夏季のみ、冬季はイチゴに変わる。時季の終わり頃は甘みが薄れてくるそうなのでお早めに!

住:士林区安平街1號

電:02-2883-1123

営:15時~24時

 

②幸春三兄妹

 

西門町の歩行者優先道路に面した、こちらも18年目と古くから営業するかき氷専門店。当代の店主は3代目だが、初代のおじいちゃんも毎日店に出て氷を削る。

マンゴーのみトッピングしたもの、+イチゴやキウイ、スイカ、さらにマンゴーアイスを乗せたものなどマンゴー系だけでも複数あり、オーダーに迷う。トッピングのアイスはフレッシュマンゴーから作った自家製。練乳は無料でトッピングしてくれるので、途中でマンゴーがなくなってから追加しても可。3人以上なら、大盛りの「覇王冰」(240元~)がお得でオススメ。

当代の姪っ子が日本語を話せるそうで、店員さんもオーダー用語なら通じる。おじいちゃんは微笑みかければオススメを指さしてくれる。

住:萬華区漢中街23号

電:02- 2381-2650

営:10時~23時

 

③金鶏母JingiMoo甜品

 

台湾のかき氷界も、若者によるオシャレなセンスが光る店舗が現れ始めた。ここもそのうちの1つ。学生も利用しやすいように価格を抑え、オリジナリティ性のある爽やかなメニューを揃えている。

人気ナンバーワンの「春暖~」はバラの風味が香るシロップに漬けた花びらをトッピング。鉄観音茶ゼリーの苦み、中に閉じ込めた小豆の甘みと合わせてどうぞ。ナンバー2「夏露~」のシロップ漬けレモン、食用竹炭パウダーは飾りだけでなく、ミネラル分も豊富でデトックス効果に優れる、夏にうれしい一品。冬季は小豆のお汁粉などあったかメニューを中心に展開する。

住:中正区杭州南路一段143巷36號

電:0908-232-108

営:12時~20時(土日は~19時、月曜休み)

 

④小時候冰菓室

 

 

30代後半の友人同士4人の共同経営。それぞれの幼少時代に通ったかき氷店を再現すべく、看板やテーブル、店内に飾った雑貨類はすべて日本の〝昭和〟の趣に溢れている。特に入口の「インベーダーゲーム」…もっと上の世代では? と驚く。家族で1碗を分け合った思い出があるため、7人までOKとのこと。

夏だけのマンゴー冰もさることながら、台湾のローカル客には抹茶とミルクシロップにスイカをイタリアの国旗カラーに配した「西西里冰(シシリー/シチリア)」が人気。

住:大安区大安路一段51巷39號

電:02-8771-9521

営:13時~22時(ラストオーダー21時40分、春節・台風は休み)

 

⑤豆花荘

 

 

まだ20歳過ぎの3代目が継いだばかりという。本来は豆花が専門で、老いも若きもローカル客の根強い人気を誇る。

トッピング類は+10元、ほぼ自家製だがタロイモ団子「芋圓」だけは九份の有名店「阿柑姨芋圓」から仕入れている。この「QQ(中国語でモチモチの意)」を出すのは難しく、古くからの付き合いなんだとか。

またキャッサバのでんぷんで作る「粉粿」は、おばあちゃんのレシピによるもの。べっ甲飴のような、昔懐かしい甘みのシロップと相まってセンチメンタルな気分を誘う。

住:大同区寧夏路49號

電:02-2550-6898

営:10時~翌1時

 

⑥龍都冰菓専業家

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍山寺の斜め向かいに位置する、1920年創業のかき氷店。

なんとイチオシはマンゴーではなく、「八寶(八宝)冰」なのだとか。なので観光客が時季外れにマンゴーかき氷を求めて来店し、ないとわかり去るんだ、八寶冰を食べてみてほしいのに…と当代店主の李さんは寂しそうに語る。一方、マンゴーは「一番おいしい時季だけ」とのことで、他店よりも遅く始め、早めに仕舞う。

古い極道映画にもよく登場するこのエリア、刺青の兄ちゃんたちがかき氷をつつく姿が浮かんでくる。

住:萬華區廣州街168號

電:02-2308-3223

営:11時~翌1時(夏季以外は11時半~、年中無休、台風は休み)