【食道をゆく】臭豆腐(チョウドウフー)~中国北京市~

臭豆腐(チョウドウフー)~中国北京市~

台湾の街を歩いていると、ふいに漂ってくる異臭。その正体は大抵、臭豆腐だ。

臭豆腐は納豆菌と酪酸菌を発酵させ豆腐を漬け込んだもの。
発酵の過程で発生するアミノ酸が匂いの元で、その独特の風味にヤミツキになる人もいるものの、台湾人でも苦手という人もいる。
この癖のある食べ物は、ある男の物忘れから誕生した――。

時は清朝、康熙年間。安徽省出身の王致和という男が、官僚登用試験「科挙」を受けるため北京へと赴いた。
しかし残念なことに試験に失敗、男は北京に残り次の試験に備えることを決意する。北京での生計を立てようと始めたのは、実家の豆腐屋で幼い頃学んだ豆腐作りの商売だった。

商いはほぼ好調だったが、しかしやはり売れ残りは出る。夏になると豆腐にカビが生え翌日売ることができない。そこで男は売れ残った豆腐を賽の目に切り、陰干しにして乾かすと、塩辛い汁に漬けた。
ところが男は豆腐のことなどすっかり忘れ、そのまま試験勉強に没頭し秋になってようやく思い出し蓋を開けた。するとそこには青く発酵し、酷い異臭を放つ豆腐が。しかし臭気の中にもどこかよい風味を感じた男は試しに豆腐のかけらを口入れてみた。豆腐は大変おいしく発酵しており、街の人に食べさせると賞賛されたことから、とうとう男は科挙を諦め、本格的に臭豆腐の商いを始めたのだった。
後に揚げたものなど改良を加えられつつ、中華圏全体に広まっていった。

食べた人がみな「食べるまで長いけれど、食べてみるとおいしい」と口を揃える臭豆腐。台湾に来たのなら、これを食わずして去るわけにはいかない。

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